
SNSと仮想通貨が融合した新ジャンル「SocialFi」。
クリエイターが収益を得る手段として、またユーザーが参加する経済圏として、いま世界中で注目されています。
この記事では、SocialFiの基本から、2025年注目のプロジェクト、仕組み、報酬モデル、そしてリスクまでをやさしく解説します。
1. SocialFi(ソーシャルファイ)とは?

SocialFiとは、「Social(社会性)」と「Finance(金融)」を掛け合わせたWeb3時代のSNSです。
ユーザーやクリエイターの行動に価値がつき、トークンや仮想通貨での報酬が発生します。
InstagramやX(旧Twitter)では得られなかった「分散型かつ収益化できる体験」が注目されており、特に仮想通貨ユーザーの間で広がりを見せています。
2. SocialFiの仕組みと特徴

SocialFiの仕組みと特徴を、簡単にまとめると以下です。
- ブロックチェーン上で動くSNS
- 鍵やトークンを購入して投稿・DM・イベントにアクセス
- 活動量やフォロワー数に応じた報酬
- 運営が存在せず、DAOでの意思決定も
これにより、「フォローする=応援する=資産が増えるかもしれない」という、これまでにないユーザー体験が実現します。
3. なぜSocialFiが注目されているのか?

2023年〜2024年にかけて、SocialFi関連のウォレットアクティビティは前年比500%以上の成長を見せました。
Friend.techの登場をきっかけに、SNSと仮想通貨の融合が一気に加速。
Web3に特化したインフルエンサーやコミュニティ、さらにはVCも参入し、今や「次のX(旧Twitter)」を狙うプロジェクトが続出しています。
4. 【2025年最新版】注目のSocialFiプロジェクト7選
4-1. Friend.tech(Base)

SNS鍵を売買する初期型。2023年に爆発的に流行しましたが、2024年に運営が撤退。
【ユーザー数:約80万人/TVL:約11Mドル(ピーク時)】
4-2. Arena(旧Stars Arena|Avalanche)

チケット形式で投稿やチャットにアクセス可能。6月にトークンエアドロップ予定。
【TVL:約1.1Mドル/過去にハッキング事件あり】
4-3. Post.tech(Arbitrum)

Friend.techのクローン的存在。急成長後に失速し、現在は活動縮小中。
ポイント制度で報酬を配布。
4-4. Alpha(New Bitcoin City|Bitcoin Rollup)

Bitcoin上で動く実験的SocialFi。新技術「Trustless Computer」を採用し、注目度は高め。
BTC建てでの鍵購入や招待報酬が特徴。
4-5. Friendzy(Solana)

Solana上の鍵トレーディング型SNS。インフルエンサー中心に利用されるも、現在は停滞気味。
4-6. Friend3(BNB Chain)

グループチャット形式のSocialFi。$F3トークンあり。PeckShieldによる監査済。
【累計取引6.4万件/収益5.7万ドル(2023年時点)】
4-7. Chat3(Mantle Network)

音声・映像チャット×Web3の新型SocialFi。
トークン所有で特定ルームにアクセス可能。Web2ログイン導入で一般層も視野。
5. プロジェクトの比較表
プロジェクト名 | チェーン | 報酬モデル | ガバナンス | リスク |
---|---|---|---|---|
Friend.tech | Base | 鍵売買/FRIENDトークン | 運営撤退済 | 暴落・詐欺疑惑・運営不在 |
Arena | Avalanche | チケット売買/ポイント制 | 開発チーム管理 | ハッキング・エアドロ後の離脱 |
Post.tech | Arbitrum | 鍵売買/ポイント配布 | 中央管理型 | 過疎化・類似プロジェクト多 |
Alpha | Bitcoin(Rollup) | BTC売買・紹介報酬 | 運営主導 | 新技術の不安定性 |
Chat3 | Mantle | 有料ライブルーム | 運営主導 | スケーラビリティ/法規制 |
6. SocialFiの今後の課題と可能性
- セキュリティ:ハッキング被害や詐欺が多発
- 持続性:一時的なバズで終わる事例が多い
- 規制対応:報酬制度が法律に抵触する可能性
- 分散性の弱さ:多くが中央集権的な運営構造
一方で、「収益化できるSNS」としては未開拓の需要があり、本当に使いやすいUXがあれば再ブームの可能性も十分にあります。
7. まとめ|SocialFiは「次のSNS」になれるのか?

現時点では「ブームと衰退」を繰り返すSocialFiですが、「価値が可視化される社会」への流れは確実に進行中です。
失敗事例から学び、分散性と信頼性を備えた新しいSNSが生まれる可能性も。
今後の動向に注目しながら、「仮想通貨×SNS」の世界に早めに触れてみるのもひとつの選択肢かもしれません。