
「ブロックチェーンって何か聞いたことあるけど、正直よくわからない」
そう感じている方、多いんじゃないでしょうか。
難しそうに聞こえるこの技術。
実は、レシートを思い浮かべるだけでグッと理解しやすくなるんです。
このページでは、たとえ話から専門的な仕組みまでを順を追ってやさしく解説します。
1. レシートでの例え
ブロック=取引を記録したレシート

コンビニで買い物をしたときにもらうレシート。
あれとよく似たものが、ブロックチェーンでいう「ブロック」です。
「誰が誰にいくら送ったか」などの記録が、ひとつのブロックにまとめられています。
それがひとつの“取引のまとまり”というわけです。
チェーン=レシート同士が番号でつながる

ブロックチェーンでは、レシートの末尾に「前のレシート番号」が印字されているような仕組みがあります。
次のブロックは、必ず「ひとつ前のブロックの番号(ハッシュ値)」を元にして作られます。
だから、順番どおりにずっとつながっているんです。
途中で書きかえると、つじつまが合わなくなる

たとえば、2枚目のレシートをこっそり書きかえたとします。
でも3枚目には「本物の2枚目の番号」が記録されている。
つまり、どこか1つをいじると、そのあとの全部がズレてしまうんです。
これが、「改ざんがすぐバレる」仕組みの正体です。
ブロックには“スタンプ”が押されている

各ブロックには、情報をまとめた“ハッシュ値”というスタンプのようなものが押されています。
中身を1文字でも変えると、スタンプの形がガラッと変わります。
この性質が、ブロックの「正しさ」を保証しているんですね。
2. 専門的に見るブロックチェーンの仕組み
実際のブロックの中身

実際のブロックには、こんな情報が入っています:
- 前のブロックのハッシュ値
- 現在のトランザクション(取引)一覧
- ブロックが作られた時刻
- ナンス(あとで説明します)
- そのブロック全体のハッシュ値
実際大事なのが「前のブロックのハッシュ値」。
これがあることで、チェーンのようにブロックがつながっていきます。
SHA-256というハッシュ関数

ブロックのハッシュ値は「SHA-256」というルールに従って作られています。
これは、入力されたデータを256ビットの固定長データに変換する暗号技術です。
特徴は、元に戻せない・同じものは出ない・ちょっとの変更でも全然違う結果になること。
安全性と効率のバランスが取れていて、ビットコインなどで広く使われています。
3. 鍵と署名のしくみ
ブロックチェーンでは“鍵”を使って本人確認する

「この取引は確かに私がやりました」と証明するために、
人それぞれが持っている“秘密鍵”を使います。
対になる“公開鍵”はみんなに見せても大丈夫。
この2つを組み合わせることで、デジタル署名が可能になります。
ECDSAが使われている理由

ブロックチェーンでは「ECDSA」という方式が主流です。
軽くて速くて、安全性も高い。
昔からあるRSA方式よりも、スマホやPCにやさしいという点が選ばれている理由です。
4. Proof of Workとナンス
ブロックを作るには「答え探しゲーム」に勝たなきゃいけない

ブロックを追加するには「難しい計算問題(ハッシュパズル)」を解く必要があります。
そのときに登場するのが「ナンス(nonce)」という使い捨ての数。
ナンスを何度も変えて、条件に合うハッシュを探すんです。
なぜこんな面倒なことをするの?

わざわざこのゲームを挟むことで、「簡単にブロックを勝手に作れないように」してるんですね。
誰かが不正をしようとしても、計算に莫大な時間と電力がかかるので、割に合わない。
それがPoW(Proof of Work)の力です。
5. 最後に:技術の中にある“人間的な発想”

ブロックチェーンって、ものすごく冷たいテクノロジーに見えるかもしれません。
でもその中身を見ていくと、
「正直な人が報われるように」「ズルはできないように」という、
とても“人間的”な思想が見えてきます。
レシートのような日常感から、ここまでの技術にたどり着ける。
それこそが、ブロックチェーンの面白さなのかもしれません。